<meta http-equiv="refresh" content="0; URL=https://mobile.twitter.com/i/nojs_router?path=/i/moments/840851361876987904"> 角谷の不動点定理について

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角谷の不動点定理について

角谷の不動点定理【Dはn次元閉球体(n=2ならば2次元の閉円盤)であるとし、写像F:D→2^D={Dの部分集合全体}は以下の条件を満たしているとする:(1)FのグラフΓ={(x,y)∈D×D|y∈F(x)}はD×Dの閉集合である。(2)任意のx∈DについてF(x)は空ではない。(3)任意のx∈DについてF(x)は凸である。このとき、あるx∈Dでx∈F(x)を満たすものが存在する。】には「F(x)の凸である」という非位相幾何的な条件が含まれている。その条件を「F(x)は可縮である」に弱められる。
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角谷の不動点定理についてリンク先に簡単な解説があるように、角谷の不動点定理はBrouwerな不動点定理の良い集合値函数への一般化です。しかし値の集合の凸性のような非位相幾何学的な要素が出て来て納得できない。続く

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角谷の不動点定理がブラウアの不動点定理のどのような一般化であるかは次の集合値函数F:[0,1]→2^{[0,1]}を見れば分かりやすいと思う。F(x)={0} if 0≦x<1/2[0,1] if x=1/2{1} if 1/2<x≦1続く

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続き。Fのxy平面でのグラフとy=xはx=0,1/2,1で交わります。不動点が3個ある。y=x=1/2は縦方向線分[0,1]との交点であり、線分からそれ自身への連続函数の中間値の定理と似たようなことがそこで起こっています。この例を見るといかにも位相幾何学的な話に〜続く

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続き〜感じられるのですが、n次元球体Dでの角谷の不動点定理の集合函数F:D→2^Dには、そのグラフΓはD×Dの閉集合でかつ各値は空でない凸集合になるという条件がつけられています。凸という非位相幾何学的な条件が出て来る。続く

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続き。そのようなFのグラフΓ⊂D×Dと対角部分集合Δ={(x,x)|x∈D}⊂D×Dが共通点を持つというのが、角谷の不動点定理の主張です。Fの値が凸集合になるという条件を除けば位相幾何学的な話に見える。そこで同じような位相幾何学的定理について考えましょう。続く

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続き。集合値函数は扱い難いのでそのグラフΓ⊂D×Dの方で考えましょう。ここでDはn次元球体です。p:Γ→Dとq:Γ→Dをp(x,y)=x、q(x,y)=yと定めておきます。数学を知っていればここまでは当然紙にすらすらと書かれるべきことであると感じることでしょう。続く

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続き。簡単のためn≧2とし、n次元球体Dの表面(n-1次元球面)を∂Dと書き、∂DのグラフΓへの射影p:Γ→Dによる引き戻しp^{-1}(∂D)を∂Γと書くことにしましょう。そして、ブラウアーの不動点定理のよくある易しい証明法をそのまま使えるように次を仮定します。続く

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続き(1)(p|_{∂Γ})_*:H_{n-1}(∂Γ)→H_{n-1}(∂D)は0写像ではない。(例えばそれが同型写像ならば0写像にならない。)(2)H_{n-1}(Γ)≅0 (例えばp_*:H_{n-1}(Γ)→H_{n-1}(D)が同型写像ならそうなる。)続く

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以上の仮定のもとで、あるγ∈Γが存在してp(γ)=q(γ)となることを示せます。すなわちΓ∩Δ≠∅となります。証明は教科書によくあるプラウアーの不動点定理の証明法と同様です。証明に続く。

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証明:結論を否定して矛盾を導けばよい。すべてのγ∈Γについてp(γ)≠q(γ)が成立すると仮定する。q(γ)からp(γ)に向けての半直線と∂Dの交点をφ(γ)と定めることによって連続写像φ:Γ→∂Dでその∂Γへの制限がpの∂Γへの制限に一致するものが得られる。続く

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続き。包含写像i:∂Γ→Γについて、φ⚪︎i=p_{∂Γ}:∂Γ→∂D。(1)より(φ⚪︎i)_*=(p_{∂Γ})_*:H_{n-1}(∂Γ)→H_{n-1}(∂D)は0ではない。しかし、(2)より0になるH_{n-1}(Γ)を経由するφ_*⚪︎i_*は0になる。続く

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続き。これはホモロジーの函手性に反するので、矛盾が導かれた。q.e.d.Γが連続写像f:D→Dのグラフならば射影p:Γ→Dは同相写像なので上の主張の仮定は自明に成立しています。だから上の結果はブラウアーの不動点定理の一般化になっています。

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数学科の授業でホモロジー論について教えることはとても楽しい仕事になります。以上では図を一つも示しませんでしたが、図を描きながら考えることはとても大事。

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あと以上で紹介したホモロジー論の教科書によく書いてあるブラウアーの不動点定理の証明法はホモロジーの函手性がどれだけ強力であるかを鮮やかに示しています。一般によい函手が得られると数学的に非自明な定理が極めて容易に得られます。よい函手を作るには非自明なアイデアが必要。

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角谷の不動点定理の設定でリンク先の仮定が成立していることを示せれば、角谷の不動点定理の純位相幾何的な証明が得られたことになります。射影p:Γ→DがΓとDおよび∂Γと∂Dのホモロジー群の同型を誘導することを示せば十分。続く

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続き。角谷の不動点定理の設定ではΓはコンパクトでp:Γ→Dは全射でpのファイバーはすべて可縮になる。ゆえにVietoris–Begleの定理より、pはホモロジー群の同型を誘導する。–Begle_mapping_theorem

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続き。これで角谷の不動点定理の証明もできました。角谷の不動点定理の設定で、ΓがD×Dの閉集合であることからΓがコンパクトであることが出て、pのファイバーが空でない凸集合であることから、pが全射でかつpのファイバーが可縮であることが出ます。めでたし、めでたし。

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というわけで、n次元閉球体Dについて、閉グラフΓ⊂D×Dを持つF(x)≠∅を満たす集合値函数F:D→2^Dに関する角谷の不動点定理では、「すべてのF(x)が凸集合」という条件を「すべてのF(x)は可縮」に弱められるということのようです。

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位相幾何版の角谷の不動点定理の証明に使ったVietoris-Begleの定理に関する文献補足。専門家ならもっとよい文献を知っているでしょうが、次の文献に証明が書いてあります。無料で全文読めます。

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続き。F:X→2^XをF(x)={y∈X|(x,y)∈Γ}と定めると、pが全射という条件は任意のx∈Xに対してF(x)が空でないことと同値であり、pのすべてのファイバーが可縮という条件は任意のx∈XについてF(x)が可縮という条件と同値になります。

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続き。大事なポイントの一つ目は集合値函数F:X→2^Xよりも、そのグラフΓ⊂X×Xの方が扱い易いこと。二つ目はVietoris-Begleの定理を使えば「凸」のような非位相幾何的条件を「可縮」という位相幾何的条件に緩められること。証明の方針はブラウワの不動点定理と同じ。

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